寝る前にスマートフォンをスクロールすると、睡眠の質が低下することが多いと報告されています。画面から発せられるブルーライトが主な原因と考えられてきましたが、研究によると、本当の影響はソーシャルメディアの使用にある可能性が示唆されています。研究では長年、睡眠不足の主な原因はスクリーンタイムであると指摘されてきましたが、ソーシャルメディアの使用頻度と感情的な関わり合いが、スクリーンタイム全体よりもさらに重要な要因であることを示唆する証拠が増えています。
830人の若者を対象とした研究では、頻繁なソーシャルメディアの使用と感情的な関わり合いが、スクリーンタイム全体よりも睡眠の質のより強い予測因子であることがわかりました。睡眠を阻害する主な要因は、就寝前の認知的覚醒と比較行動でした。
ソーシャルメディア上でネガティブで感情的なコンテンツを見ると、脳は常に緊張状態になり、リラックスして眠りにつくのが難しくなります。こうした感情を刺激するコンテンツは、認知的および生理的な覚醒を高め、睡眠を遅らせます。
さらに、寝る前にポジティブなソーシャルメディアの投稿を見ると、社会的に高いレベルの比較行動につながり、ストレスが増加し、睡眠が妨げられる可能性があります。
取り残されることへの恐怖(FOMO)も睡眠に影響を与える要因です。研究によると、FOMOのレベルが高いほど、夜間のソーシャルメディアの使用が増え、睡眠の質が低下することが示されています。
新しいメッセージ、投稿、アップデートを期待することで、オンライン状態を維持しなければならないという社会的プレッシャーが生じ、睡眠を遅らせる習慣が強化されます。
睡眠の質を改善するには、スクリーンタイムを減らすだけでは不十分かもしれません。ソーシャルメディアのチェック頻度と、ソーシャルメディアへの感情的なつながりを減らすことも必要です。解決策はシンプルです。やめることです。